千葉?川崎
ナビスコ杯準決勝第2戦、フクダ電子アリーナ、19時キックオフ。第1戦は2?2とアウェーで2得点を挙げた千葉有利の状況で迎えた第2戦。立ち上がりにオフサイド崩れから千葉が先制。その後も千葉の一方的なペースが続き、阿部選手の見事なクロスから山岸選手の美しいゴールが生まれた。千葉はこの2回も含めて前半4回の決定機を迎えたが、得点は2点のまま。川崎はチームがバラバラになったまま、前半を終える。後半、いつものように動きが落ちてきた千葉を川崎が攻める。マギヌン選手の強引なミドル、中村選手の見事なパスからジュニーニョ選手の同点ゴールが生まれた。千葉はロスタイムに2回の決定機を迎えたが、ともにGK相澤選手の好守に阻まれた。
両者とも疲れが出て見どころが少なくなった延長戦の終盤、川崎の森選手がハンドを取られてPK。これをきちんと阿部選手が決めて千葉が勝利した。
試合後、川崎の選手はとても興奮していた。半数はミックスゾーンを通らずバスに乗り込んだ。川崎の選手にとって見ればとても不本意な判定だったのだろうし、敗戦にショックを受けたのは分かるが、この態度は残念だった。判定に関して言えば、確かに西村主審を含めてレフェリーが興奮している様はよく見て取れた。ハーフタイムには川崎のサブの選手が抗議で退場になっているが、抗議で一発退場というのも厳し過ぎる判定だ。ただし、試合中は千葉に不利に判定されていると思った人も多かったはずだ。つまり最後のPKのシーンを除いて、一方的に不利な判定が続いたとは言えないだろう。そして最後のPKのシーンだが、相手選手に押されたから手に触ったという考えもあるだろうが、同じようにあそこで手を上げる事が故意であるという考え方もある。つまりどっちを取るかは主審の考え次第なので、そんなプレーをすべきではなかった、ということに尽きるだろう。何より川崎の敗因は判定ではなく、まず第1戦で相手のゴールを許したこと、同点にまでしか出来なかったこと、そして第2戦で相手に先手を、しかも2ゴールを取られたこと、そして決定機の数が千葉より少なかったことである。
試合後、箕輪選手が「若い選手にはこんな辛い経験をさせたくない」と優しい気配りを見せていた。だが、この敗戦で近ごろ判断のスピードと集中力が鈍りがちだった森選手が自分の欠点をしっかりと認識し、覚醒するかもしれない。いや、そうでない限り、森選手はこの日の3失点に絡んでしまった意味はなくなってしまう。彼は今、大きな分岐点に立っていると思う。
森選手も号泣していたらしいが、「ファイト川崎フロンターレ」の女性キャスターと「スキスキ!フロンターレ」の前女性キャスターも目が真っ赤だった。
その他のネタ。佐藤選手はきっとケンカが上手いと思う。はったりの利かせ方が抜群だ。疲れて動けない時にも相手に飛び込ませない。「ケンカが上手いね」と彼に言ったら、「ありがとうございます」とのことだった。巻選手は本領を見せなかった。寺田選手がボランチでクルプニ選手に対峙。寺田選手は中盤のほうが面白い。箕輪選手のプレーは激しいがフェアで気持ちが良かった。マグロン選手は一発で飛び込んでかわされてしまう病が重くなってきた。試合前、ぎっくり腰になったというR嬢と彼女の同棲(?)相手の女性に会う。腰を押さえてでも大きく飛んでいそうだった。