いきなり我那覇登場
韓国戦。お互いに疲れが見える試合だった。0-0のままPK戦に突入し、結局5-6で敗れる。この結果、日本は次回のアジアカップには予選から参加することになった。
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抗生物質を飲んで奇跡的に回復した。ことにした。出発ギリギリまで寝て、メディアバスに乗り込む。赤信号で止まる。すると車の間を物乞いの子どもたちが歩いている。心がかきむしられた。だがバスの窓は開かず、そのまま出発した。
スタジアムに着くと、昨日のプレスルームはカメラマン専用になっている。記者は冷房が入っていてインターネットが使えないコンファレンスルームか、外気そのままの暑さだけどインターネットが使える記者席のどちらかで作業をすることになっている。体調が悪いとどっちもつらい。
現地の記者から、試合後に高原か中村俊のコメントを英訳してほしいと言われる。もしコメントが聞けたらと約束した。
カメラマン専用の部屋に、青と黒の縦じまユニフォームの記者がいた。背中にはサインが。
どうしてこの9番は来ないんだ。彼はいい選手だぞ、と言われる。
試合後、現地の記者を探したが会えなかった。負けたから日本選手のコメントはいらなくなったのかもしれない。
スタジアムには日本びいきの人が多かった。日本のチャンスにどっと沸く。彼らは最後まで日本の応援を続けていた。ベトナムよりサッカーに関心のある人が明らかに多い。「ナカムラ」「タカハラ」「エンドゥ」「カワグチ」と声援が飛ぶ。最後は選手バスの前にまで詰め掛け、前を通る選手たちの名前をずっと呼んでいた。選手たちはうなだれながらその前を通っていた。