カメラマンの奮闘
日本代表の移動でトラブル発生。なぜか最初に予約した飛行機の席がキャンセルされており、結局日付が変わるギリギリ前にジャカルタに到着した。しかも27日は早朝パレンバンに向け出発する。
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日本代表と同じく報道陣も移動の確保に大わらわだった。サウジアラビアに負けたことで、日本代表の次の試合はジャカルタ(インドネシア)ではなく、そこから飛行機で行くパレンバンでの3位決定戦出場になったからだ。 慌ててホテルに帰り、記事を書く前にジャカルタからパレンバン行きの飛行機と、パレンバンのホテルを予約する。ただ、ジャカルタ到着が明日の夜の予定なの で、明後日の朝一番の便を確保した。
パレンバンのホテルは大会公式ホテルだったがインターネット経由で確保できず直接電話して頼んだ。どころが回線の状態が悪くて、何度もかけ直すはめにな り、しかもちゃんと予約できているかどうかも不明。不安なので、念のためメールでホテルに予約の確認をする。それが終わってやっと原稿に取りかかる。
仕事が終わったのは4時30分で、目覚ましがセットしてあるのは6時。カメラマンの六川さんとは別行動でジャカルタを目指すが、六川さんの出発が早いので 空港まで一緒に行くことにした。隣で寝ている六川さんは豪快に荷物を出しっぱなしで、 6時30分から朝食を取るというスケジュールに間に合うのか不安だ。
6時、起床。うつらうつらしていると六川さんが荷造りをしている。ところが1/3ぐらいは出しっぱなしだ。シャツは棚に置いたままだし、靴も2足出ている。机の上にも細かいものが一面に並んでいる。六川さんは一向に気にせず、
「じゃ、ご飯に行こうか」
とさっさと食堂に行った。このまま異国に置き去りにするらしい。だが、案の定、チェックアウトの際に部屋をチェックした人から荷物を忘れてるという連絡が来てしまった。
空港に行くとたくさんのメディアがいた。便数が少ないのでみんな似たような便になる。
ある新聞社のカメラマンは左まぶたが真っ黒になって腫れ上がっている。
スタジアムからの帰り道、からかう奴らと大げんか、見上げるような大男、相手に演じた立ち回り、殴っては逃げ蹴っては走り、頭を使って優勢に、最初は勝負したものの、そうは言えども多勢に無勢、とうとう疲れてとっ捕まり、ガツンと一発目に浴びて、最後はぼこぼこになるまでドツかれて、それでも隙を見てさっと逃げ、ほうほうの体で空港まで、なんとかやっと辿り着いた。というドラマを期待してたけど、本当は中澤のCKの直前の駒野のクロスがカットされたボールが飛んできて、ガチンと当たったとのこと。たしかにカメラマンはボールが飛んできても逃げない。ときとしてこんな犠牲者が出る。それにしても痛々しい、いや、勝っていれば気分も違ったのでしょうが。