これもケバブと前日会見
11時30分から試合前日公式記者会見。オシム監督と中村俊輔選手が出席。また日本代表チームは26日、13時過ぎにハノイを出発し、21時30分ぐらいにジャカルタに到着することになった。
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2006年、ドイツではずいぶんケバブのお世話になった。野菜も肉も手軽に取れて安いのだ。ホテルの横にも屋台のケバブ屋さんが出ている。夫婦でやっているのだろう。1つ1万6000ドン。100円しない。夕飯はこればっかりになってきた。
さて、今日は恒例の試合前日の記者会見。
オシム監督の表情をオーストラリア戦の前の表情を比べてみる。まだ明るい。最後にオーストラリアのラジオ局からオシム監督に質問が出た。
「私は日本が決勝に進むと思っているのですが、決勝の相手は韓国とイラクのどちらがいいですか」
オシム監督の言葉はまず日本語に通訳される。
「正直、そんな質問が出るとは思っても見ませんでした。これは明日のサウジアラビア戦のための記者会見です。つまり韓国とイラクのどちらと対戦したいかということを答えるよりも、明日の試合にどうやって勝たなければならないかというときです。これまでの記者会見で私が話してきたことはいったい何だったのかという残念な気持ちです」
これを英語の通訳はおおまかに言うとこう訳した。
「今日のインタビューは明日の試合についてのことだ。だから申し訳ないが、そんな質問には応じられない」
この「申し訳ないが」というのがついたおかげで、ぐっとニュアンスが柔らかくなった。オシム監督はわかっていたはずだが何もいわなかった。
ありがとう、通訳さん。グッジョブ。あとでラジオ局の人と話をしたら、「オシム監督はユーモアがあって上手く逃げられた」と言ってました。「あの監督を好きになったよ」とも。ホッと一息ついたのは誰だっただろう。
サウジアラビアの監督には余裕があった。
「昨日一日かけてハノイに来たけれど、それを言い訳にはしないよ」
「この前DFを代えたのはケガをしたから。次の試合も同じ陣容で臨むと思う。30番を最初から使わなかったのは攻撃のオプションだからだ」
とかなり正直に答えた。就任したばかりの監督なので、この大会で責任を問われることはないのだろう。あるいは別のゆとりか。