連載していた4年の間に大きく変わっていたと痛感しています
「ぐるなび」さんで連載していた4年の間に、いろいろと大きく変わっていたのだと痛感しています。
現在、様々なところにアプローチしているのですが、その中でときどき言われる言葉があります。
「今は、こういう記事の数字が伸びるので、こういう人の、こういう感じの記事が必要です」
4年前も確かにこういう台詞を聞いたことがありました。ですが、もう少し余裕があった気もします。 そもそも両角浩太郎さんとの打ち合わせは「こういう感じで記事を作れば、今のトレンドとは反対だけど、それが面白くなるかもしれない」という話から始まりました。
この4年で、どんどん数字が前に出てくるようになり、編集者さんの感性や未来を読む力などは試されなくなってきた、試させてもらうゆとりがなくなっているのかもしれません。
あとは金銭的にも厳しくなってきているようです。ありがたいことに、「みんなのごはん」では途中で原稿料を上げてもらうことができました。ですが、最近の1年で受けたオファーの中には
「『みんなのごはん』と同じような原稿を原稿料1万円でいかがですか?」
「全国のスタジムを回ってグルメレポをやってほしいのですが、交通費と食事代で1000円でできませんか?」
というのがあり、聞いたときには冗談かと思っていましたが、もしかしたら、こういう条件で受けざるを得ない人もいるのかもしれません。
そう考えると、本当はもっと面白いことが書けるのに発表する場のない書き手がたくさんいる気がします。
今の時点で、今話を聞いて書き残しておきたい人が6人いるのですが、もしかしたら次の掲載場所は長期戦で考えなければいけないかもしれません。この業界は、数年おきに心の強さを試されるなぁ。