取材に行くか行かないか
どうやって取材対象を選んでいるのかとは、ときどき聞かれる質問です。今日もそんな話があったからご説明しておきますが……その実、この質問をしてくる人は、「どうしてあそこに取材に行かないの」と聞いてきているようなものです。そしてその答えは、多少にスキャンダラスっぽくて、そこが興味を引くのではないでしょうか。
ということで、実は質問の内容って、「どうして取材に行かないのか」ということと同意義に思えており、そしてそういう危ない話が受けるのかもしれません。
たとえば、あるチームを取材に行っているとき、スタッフが夜遅くまで働いていました。その姿に感激した僕はブログで少しだけ紹介させていただいたのですが、なんと翌朝、そこの社長から電話がありました。曰く、「夜遅くまで働いていると書かれると、ブラックだと思われてしまう」。よくわけのわからない抗議です。 しかもトップ直々に。あぁ、こういうところとは関わらない方が良さそうです。
たとえば、あるチームに選手が移籍してくることになり、その裏話を書きました。実はこの話はずっと温めていたのですが、他社が書いた後に後追い原稿として書きました。 他社の情報源は何となく想像ができたのですが、必要なのは第一報ではなく、誤解を生まないような無いようだと思ったからです。すると翌日、そこの社長から電話がありました。「書かれて迷惑を被った」。あぁ、こういうところとも関わらない方が良さそうです。
今、サッカーの取材に行ってお金になるところは非常に限られています。ですから、それ以外の取材については、お金にならなくても納得できると思っていない限りいけません。
ということで、尊大なところには行きづらい——というのが正解です。
さて、今日夕食を一緒にしたのは、おなじみのラスカル高野さん。
写真を勝手に使われる著作権違反で困っているようです。どうか解決しますように。