【AC2015】オラもうマレーシア航空はイヤだ
先日、飛行機を何台も持っていて全世界の航空会社に貸しているというメガネのパサー、南部さんとお話ししたとき、「ヨーロッパ系の航空会社は機材が古いのが多いからオススメできませんね。エミレーツが一番いいけれど、東南アジア系もいいところが多いですよ」ということでした。
確かにいいんですよ、今回乗ったマレーシア航空の機材は。
まずは成田からクアラルンプールまでのフライト。ほぼ満員でぎゅうぎゅうの機内ですが、こんな時はお酒を飲んで映画を見て、寝オチするに限る! で、映画を見ようと思い、パンフレットを見ると楽しそうなのが並んでいます。「ほうほう、エクスパンダブルズ3は見てないし——あ、ハリウッド版ゴジラがあった!」。出発まではエンターテイメントシステムが動かないので、ノンビリ待ちます。
さて、いよいよ使えるようになったので「最新作」をクリックすると……「いきなりこのオプションは使えません」という非常なメッセージが! 一覧で探すと、新しいものなんてほとんど無い。あぁ、ハードはあってもソフトが揃ってないってことですね。
そして楽しみの食事! ビーフのスパゲッティとチキン・カレーが選べます。みんな次々に「カレー」と言っているので、僕も挑戦してみました。確かに辛くてなかなかの味! これはよかったかも! と思っていたら、機内がカレーの匂いで満ちてしまいました。量が少なかったのでますます食欲がそそられてしまいます。
仕方がないので寝ようと思うと、なぜかいろんなところでヘッドフォンの音漏れが。去年、ブラジルの深夜バスでラジオに合わせて歌う人たちと出会っていなかったら、きっと耐えられなかったことでしょう。
8時間のフライトで、食事は1回。もう1回のライトミールはおにぎりが配られただけでした。海外の人って、日本風の包装がわからなくて苦労しています。そりゃそうだし、不親切ですよ。
続いてクアラルンプールからシドニーまでのフライト。
このフライトの座席指定には少し工夫をしました。真ん中の4人掛けの列で、一番端だけがうまっているところの、逆の端を押さえたのです。これだと真ん中の席になるのを嫌がって、隣が空いた状態になるかもしれない。そしてその思惑は、見事に的中しました。
反対サイドのお兄さんと「ラッキーだね」なんて話をしていたら、肝っ玉母さん風のキャビンアテンダントが来てお兄さんと何か話をしています。お兄さんは「うーん」と一瞬考えた後に席を立ちました。
するとお兄さんがいなくなったところにやってきたのが、まだほ乳瓶を抱えた赤ちゃんの親子連れ。どうやら窓際の2人掛けの席に3人で座っていたところを、お兄さんの席と交換したようです。つまり僕の隣の席まで親子連れになりました。
さて、この赤ちゃんは、叫ぶか泣くか、モノを投げるか大きく笑うかという感情表現の持ち主。そしてこの飛行機に乗っていた子どもの中で一番元気だったと思います。この子が泣き始めると他の赤ちゃんもつられて泣き出すほど。そして泣き始めると、お母さんがタブレットで赤ちゃんのお気に入りのアニメを見せてあげるのですが、もちろん赤ちゃんがヘッドフォンなんてできるはずもなく、音はスピーカーから流します。
こりゃたまらんと映画を見ようと思ったら、今度のフライトでは「最新作」がありました。ところがあまり見たい内容の映画がなく、しかも「ゴジラ」はない! えーい、これは音楽を聴くしかない! と曲を調べると「ヒット」の項目に「2013年最新ヒット」なんて入ってます。どうなってんだ!!
飲んで無理矢理寝ることにしました。到着したら急いで移動して試合取材ですから。ところが寝ていると、赤ちゃんがぶつかってきたり、何故かお母さんが寝ぼけてこっちをポンポンと叩いたり、どうしてこっちが寝入ったことがわかるんだというくらい正確に起こしてくれます。
食事はカレーか魚。隣の親子は一番最初にサーブされて、おいしそうなカレーの匂いを散々嗅がされていたのに、なぜか一席横の僕はほぼ最後でした。そして「もう魚しかないから」と有無をいわさず置いていきました。またこれが味がほぼしなくて、がっかりです。しかも量が少ないし。
着陸態勢に入ると、肝っ玉キャビンアテンダントが、「早く子どもを抱いて!」となぜか僕をにらみつけます。慌ててお母さんが抱いてました。
あぁ、もうマレーシア空港はイヤだ。でも帰りもこの便なんですけど(涙)。