ステラvs静産大 初めて先制されたのは……
麻溝公園でのステラのホームゲーム、またもたくさんの人たちが集まり、試合会場はいい雰囲気に包まれました。この試合の模様を、いつものように高野カメラマンの写真をお借りしつつ振り返ります。
子どもたちの顔も晴れやかな選手入場。でも、子どものほうが背の高い選手もいたような……。
静岡産業大学は、寺田選手、河原崎選手、長澤選手の出身校です。日体大と対戦したとき、OGの吉田選手には日体大の選手のチェックが甘かったような気がしましたので、もしかしてこの日も大学生は遠慮するのかな——と思っていたら。
8分、いきなりスルーパスを通され、奥田選手に先制されてしまいます。ステラが相手に先にゴールを許したのは、チャレンジリーグになってからは初めてです。
ステラもすぐさま反撃します。9分、金井選手のシュートがGKに阻まれました。27分にも相手のクリアミスを拾った金井選手が切れ込んでシュートを放ちますが得点が決まりません。そしてそのまま0-1でハーフタイムを迎えます。
ハーフタイムで菅野監督は「クロスのとき、ファーサイドが空いている」ということを選手に伝えました。すると51分、金井選手のパスを逆サイドの河原崎選手が、57分、金城選手の折り返しを寺田選手が狙い、監督の言葉が正しいことを証明しました。
そしてついに59分、吉見選手が左に展開し、金井選手がファーサイドへパスを送ると、そこに飛び込んできたのは!!
ステラ、井上選手のゴールでついに同点です。
静岡産業大学は混乱してしまいました。その隙をステラは見逃しません。同点ゴールから3分後、ステラが畳みかけます。
62分、河原崎選手のクロスに合わせたのはこの日も献身的な動きを見せていた後藤選手でした。
こうなるともうすっかりステラのペース。72分、同点ゴールを同じく、吉見選手が左サイドに振り、金井選手が折り返し、井上選手が頭で決めました。
OGの河原崎選手が豪快なフォームで狙いに行きます。得点意欲満々でした。
吉見選手は2点をお膳立てしました。ですが、きっともっと頑張りたかったはずです。なぜなら——。
この日、吉見選手は狙われていました。後ろからアキレスを狙ったタックルを2回浴びせられます。もし男子の試合なら、乱闘か、味方選手が蹴った相手選手を削り返していたでしょう。かなり悪質でした。イエローカードが提示されなかったのが不思議です。
もう1つ、気付いたので敢えて書いておきます。応援が静かになったり音量が下がった瞬間には、ピッチの中の選手の声が聞こえます。ずっと文句を言っている選手には正直、げんなりです。サッカーでは話すことも重要ですが、文句を言っているくらないなら状況を把握し、味方に指示を出したほうがよほど勝利に結びつきます。
そしてついに90+1分、相手を見返すチャンスが来ました。ゴール前で金井選手と齊藤選手が相手選手と縺れ、こぼれ球が吉見選手の目の前へ。そこで吉見選手が見せたのは左足のループでした。おぉ~、なんかラモス瑠偉さんのようなシュートで4-1とし、試合が終わりました。
最後はいつものようにハイタッチ、それから深いお辞儀でこの日の出し物はすべて終わりとなりました。
選手は汗だくのまま観客を見送ります。観客のみなさんもハイタッチが終わった後、ずっと残って最後の挨拶まで待っています。これがまるで何かのような大人気。きっともうすぐノジマで電気製品を買うと、握手券が突いてくるはずです(ウソ)。
ところで、初めて先制されるなど、ステラに少々疲れが見える気がします。去年からずっと気を張ってきたからでしょうか。僕の杞憂かもしれませんが。