横浜FCvs長崎 アドレナリンのあふれる試合
激しい試合でした。肉弾戦を恐れず向かってくる長崎に横浜FCも真っ向から応戦します。そのまま前半は0-0。後半に入り、長崎の勢いがやや衰えたところで横浜FCが反撃しました。武岡選手の素晴らしいクロスをファーサイドに流れた大久保選手が完璧なヘディングで合わせて1-0とします。
ところが、激しい肉弾戦は体力の消耗を誘います。63分過ぎ、西嶋選手が足にけいれんを覚えたようでした。相手ペナルティエリアまで入り込もうとしたそのときだったので、本人にとっても急にきたけいれんだったのでしょう。それまで元気でプレーしていたので、この事態をベンチも予測できなかっただろうと思います。慌ててどうフォーメーションを組み直すかベンチが動きましたが、投入は一歩遅れました。
するとその隙に長崎が金久保選手のコースをついたうまいシュートで同点に追いつきます。このゴールで沈みかけていた長崎は再浮上しました。勢いを取り戻すと、83分、ゴールライン付近まで進入した古部選手のゴールで逆転します。 そしてそのままスコアは動かず、タイムアップとなりました。
ちょっとでも弱気になると吹っ飛ばされる、選手たちのアドレナリンが匂ってきそうな試合でした。週の半ばでもこのスピードで試合をしているというのが長崎の好調の原因なのでしょう。そして今季初めてみた横浜FCですが、ほんの少しだけ歯車がずれているように見えます。それでも、状況に応じて臨機応変に動き、肉弾戦にはあえてキツイイッパツを入れて対応していた松下選手、人数が足りないときはボランチを務めた大久保選手など、とても有機的に動いています。噛み合えば、非常に的の絞りにくいチームになりそうです。9試合を終えて勝点9ですが、プレーオフに進出した去年よりもまだいいですし、長いシーズンの戦いでは最初から形が整うのはかえって難しいと思いますので、まだ僕は楽観視しています。今は辛抱の時ですね。