東京Vvs熊本 杉本選手がいなくなっても
昇格に手がかかっているのに、杉本選手が五輪&C大阪復帰でいなくなった東京Vと、北嶋選手の加入などで戦力が充実してきた熊本との一戦はやや小雨が降る中でのゲームとなりました。トップの位置に入ったのは巻選手。阿部選手とのコンビでゴールを狙います。
先制点を奪ったのは東京V。セットプレーから深津選手がヘディングで叩き込みました。ところが45分、中後選手の上げた足が相手選手の左目付近にヒットし、これで中後選手は一発退場となりました。
後半に入ると熊本が積極的な交代策で東京Vをかき回します。時折みせる東京Vの反撃は南選手が何度もはじき返しました。残り25分になると川崎も足が止まり始めますが、土肥選手を中心に粘りに粘って終盤を迎え、ロスタイムに高橋選手がカットインからミドルシュートを決めて追加点。CB2人が挙げた得点で2-0とした東京Vが勝利を収めました。
ただ、この試合後に一番囲まれていたのは北嶋選手でした。彼の人望から、移籍後初試合を見たいという思いは報道陣にもあったのだと思います。 得点を獲れなかったことを非常に悔しがっていましたが、キタジーはいつもどおりきちんとした態度でみんなに接してくれていました。
今回の移籍は、決して「プレーの機会を求めて」という移籍ではないと思います。移籍が発表される1カ月ほど前にインタビューした北嶋選手は、そんなことなど考えられない柏愛を語っていました。心中穏やかならざる状況だろうなのに、それでもまだ明るく振る舞う北嶋選手にはぜひ頑張ってほしい。この日、真っ赤な熊本の応援団の横で一緒に声を張り上げている、かなり浮いていた黄色いユニフォームを着た人たちのことを考えても、そう心から願います。