川崎vs新潟 予定どおりだった新潟
この試合の前の勝ち点は川崎が37、新潟が32。16位浦和との勝ち点差が3しかない新潟にとっては、新潟のスタッフが「今日は勝ち点3を積み上げるつもりなのですが、どうでしょうか」という残留を賭けた大一番でした。というのも、今後の対戦相手が新潟は、福岡、柏、G大阪、甲府、名古屋と続くのです。
そんな切羽詰まった状況で、新潟はタフに戦いました。1対1での厳しさは言うまでもなく、自分の失敗に対するリカバリーや、他人の失敗に対するカバーリング、さらには激しい空中戦と、常に体を張ってファイトしていました。川崎のシュートのときは、何人もの選手が体を投げ出しコースをブロックするという、テリーがいっぱい状態。
川崎は右SBの田中が出場停止、代わりに出場した實藤が16分、負傷交代するというアクシデントにも見舞われ、2点のビハインドから89分、ジュニーニョの見事なボレーで1点を返すもののそこまで。もっともこの1点は、小林が動いたスペースに矢島が現れ、その胸を狙って楠神がパスを入れ、その楠神のパスを見たジュニーニョが反応よくボールが落ちるところに詰めて、高い技術で決めたビューティフルゴールでした。
試合後、黒崎監督に新潟の選手がみんなヘディングが強いことについて聞いたところ「すごく練習しています。うちは基礎練習は徹底してやっています」とのことでした。
この日、一番うれしかったのは新潟のコーチ、“鉄人”サントス・コーチに会えたこと。現役時代と変わらない体型にびっくりです。 覚えてくださっていて、「変わりませんね」というと、「いやいや、すっかり変わったけど、鼻は高いままだよ」と笑いながら話してくださいました。相変わらずの人格者っぷり。いつまでもお元気でいてください。