ホッとした内田選手のこと
※しばらく下書きが間違って公開されていたようです。すみません。
10月、日本平の香港戦のころから気になっていました。知っているパフォーマンスとかなり違う。練習の時のプレッシャーがないときでもミスが出る。パスの質は相変わらず高いけれど、前に出られなくなっている。
だからその後、聞いてみました。考えられないようなミスが起きていると。内田選手は少し複雑な表情をしながら、「監督さんと1対1で話したんですよ。それで自分で出られるって言ったんですよね。どうしてもあそこで出たかったし」。
今回、香港での前日練習を見ても内田選手のパフォーマンスは上々とは言えませんでした。重そうだし足も伸びない。やはり疲労が溜まっているようです。
練習後、コンディションについて内田選手は「今はシーズン中だから、コンディションについてはシーズンが終わってから」ということでした。
試合前、内田選手がスタメンになったことについて、記者の中でも心配する声が上がりました。それくらい前日は疲労の色が見えていたのです。
ですが、この日の内田選手はそんな心配を吹き飛ばす活躍を見せてくれたと思います。去年までなら試合中にも中村俊輔選手からいろいろ指示を飛ばされて、慌てて動くこともありましたが、この日はそんな場面もありませんでした。
「相手も必死でしたね。難しい。岡田監督も言っていましたけど簡単に勝てる相手じゃなかった。日本でやられて悔しかったのだと思います」
――いいクロスが入っていました。
「クロスは前半練習どおりというか、前に速いボールだったり、囮にして闘莉王さんだったり、よかったんじゃないですか。中澤さんが上がってきたのにミスして申し訳なかったと思いますが、岡崎さんとかが入ってきてくれるから。練習の意識を変えれば変わるかなと思いますけど」
――最後は残って得点を狙いましたね。
「最後は残って、俊さんもサイドに残っていたし、俊さんがサイドにいたからこれは中に行くチャンスだと思っていました」
――シュートのときはガッツポーズを考えた?
「考えていないですよ(笑)。最初も一本あったかな。カウンターはいつも狙っているし、俊さんもいつも見てくれているから。……練習します」
――この2試合で得たものは?
「いや普通にやっていたし、特別に変えるというものはありませんでした。一生懸命やって、できる限りテンポを作ってと思ってました。今年の最後の試合だから勝ってよかったんじゃないですか」
内田選手はそういうと、「やっと終わるね」と一息つきました。そして「本当はもうちょっといいプレーもできるんですよ」と頼もしい一言も。
きっと内田選手だけじゃなく、他の選手もコンディションがぎりぎりのところで戦っていたのだと思います。
できれば12月に遠征があったほうがよかったのでしょう。そうすれば天皇杯で残っているチームとそうでないチームの選手のコンディションを合わせて年を越すことができました。
まぁ、一番の問題はFIFAの作るオフィシャルマッチデーのカレンダーがヨーロッパを強く意識しているということだと思います。
ところで、他に内田選手が教えてくれたのは中村俊輔選手のうまさでした。「一番スゴイのはボールをもらう前の動きかな。でも僕がうまいというのはおこがましい話だと思うのですが」。そして「これは外からじゃ分からないと思う。自分もベンチにいるとき全部は分からない。ピッチに入ると分かるんです」とのことでした。
いつかその話をもう少し詳しく書ければと思います。