うわ! 出しちゃったよ、という本
本日、送っていただきました。「うわ! 出しちゃったよ!」という本。
佐賀新聞社刊、宇都宮忠氏著。
宇都宮さんは佐賀新聞の方です。なので、普通ならゴール裏の風景を正面から見て内容を書くでしょう。取材対象者を決めてインタビューし、検証しながら文字にするかもしれません。
ですが、宇都宮さんが描くのは、ゴール裏からピッチを向いた文章。なぜなら宇都宮さんの席はゴールの後ろにあるから。声を出して応援している姿を先に知っていたから、佐賀新聞の方だとわかったときは「マジか!」という感じでした。
ということで、宇都宮さんがサガン鳥栖に「はまって」いるのはわかっていたのですが、とうとう本まで出してしまうとは……(笑)。通常業務以外にサポーター活動、さらに執筆とものすごく忙しかったのだろうけれど、きっと充実していらっしゃったのだろうと思っています。
内容は昇格した年を中心とした、とても良心的なサポーターの悲鳴にも似た言の葉。「J1行っちゃう?」「昇格争いのチカラになろう」「どうか昇格させておくれ」なんて、心から応援していない人が書いてもむなしいだけの台詞で、 宇都宮さんだからこそ説得力があります。
昇格したばかりのタイミングではなく、ここで出すのも素晴らしい。それに昇格した年だけではなく、その前後も押さえているところが、良心的な作りです。鳥栖のサポーターは、本当に苦しかったとき、全国のみなさんから助けてもらったときのことを決して忘れてはいけないと思っているのだと、行間からにじみ出ているようでした。
それにしても240ページ以上ありながら900円+税は安すぎます。普通なら1500円以上に値段をつけるでしょう。今日の時点でamazonには登録されていませんから、佐賀新聞のサイトで見つけてください。