日本vsチュニジア 運を持っていたハリルホジッチ監督
ワールドカップの前まで、ザッケローニ監督はとても運を持っていました。初戦ではアルゼンチンを1-0と下し、アジアカップでは優勝、その後も雲行きが怪しくなりそうなときにフランスに勝ったりベルギーに勝ったり、ワールドカップの前はザンビアに劇的な勝利を収めたりと、最後まで期待を持たせてくれたのだと思います。
一方、アギーレ監督は運にも恵まれていませんでした。最初の選手選考には大きなメッセージがあったのでしょう。招集した選手を起用したことはザッケローニ監督の時代から変わったことを意味していたのですが、初戦で負けたことによって懐疑的な目が一気に集まりました。相手がウルグアイだったことを考えると敗戦止むなしだったとは思いますが、前任者の劇的なデビューの印象がまだ残っていたのだと思います。もし、ザッケローニ監督時代と同じ選手を最初に起用していれば、まだそこまで非難も集めなかったかもしれません。
では、ほぼ準備期間がない中で試合を迎えることになったハリルホジッチ監督は?
どう見てもコンディション不良で、しかもいろいろメンバーを試したかったチュニジアが相手だったのはよかったでしょう。ですが、いきなりいろいろな選手を試して勝ったということは、とても今後やりやすくなったのではないかと思います。
何より演出力を持っていました。それについて今回一番しっかり論評していたのは、前園真聖さんでした。
前園真聖氏がハリルホジッチ監督の采配に言及「勝負師であり演出家」
初戦でそういう演出をしようというのは度胸が据わっていると思います。
僕もいくつか記事を書かせていただきました。
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ご高覧いただければ幸いです。