川崎vs蔚山 表れたトラップの差
32分、中村のスルーパスをペナルティエリアの中で受けた小林は素早く足下でコントロールすると中央に切れ込み、先制点を挙げました。さらに34分、森谷のスルーパスを受けた大久保もそのままドリブルで進みズドンと追加点。わずか2分の間に川崎は先制点と決勝点を挙げるのですが、この2天に共通していたのは正確なトラップ。
この日の等々力は雨が降り、芝はスリッピーに見え、実際バウンドするときの球足は長くなっていたのですが、この2つの得点シーンでは強烈なパスを小林、大久保の両選手とも柔らかく足下に収め、一気にゴールを狙いました。逆に蔚山は芝に苦しみ、考えられないようなパスミスをしてしまうような場面もありました。
もっとも、小林の第2子誕生を祝うゴール、体調の悪い大久保が奪った決勝点、ジェシの誕生日を祝うヘディングゴールと、川崎にとって何もかもお膳立てされているような試合でした。あとで考えてみると、相手のゴールもハラハラを持続させて、最後のジェシのゴールまでつないでいたような。劇的ではなかったかもしれませんが、これも川崎劇場だった気がします。