FC東京vs鹿島 ベストメンバー規定……

今年のヤマザキナビスコカップで一番大切なのは「ベストメンバー規定」が変わったこと。去年までの「直前リーグ戦5試合での先発メンバーが6人以上先発」という基準から、「A契約の選手を6人以上出場させる」と変更されました。ただし、このA契約6人以上というのはJ1クラブにのみ適用されます。というのも、「ベストメンバー規定」はカップ戦、リーグ戦ともに適用されるので、J2、J3のクラブでは満たせなくなる可能性もあるのです。

もっとも昇格や降格がかかるため、「ベストメンバー規定」が重要になるのはヤマザキナビスコカップでした。2009年の広島や2012年の神戸はこれに引っかかり罰金を払っています。

もし去年どおりの規定でも、まだリーグ戦が5試合を消化していない現時点では、どんなメンバーを出してもお咎めはありませんでした。ただし、この日のFC東京はメンバーを変える十分な理由があったと思います。

出てきたメンバーはスピードと意欲に溢れ、鹿島を圧倒しました。ここまでリーグ戦では負けがない鹿島でしたが、8分、河野に絶妙のトラップで抜け出され、先制点を奪われると若さが出てばたつきます。その隙の10分、FC東京は左サイドを細かいパスで攻略し、折り返しを太田が決めて追加点。鹿島は後半から本山を投入して巻き返しを図りますが、71分、FC東京はさらに三田がヘディングシュートを決めて決定的な3点目を奪われてしまいました。72分、鹿島は小笠原からのパスを本山が決めて一矢報いますがそこまで。

もし、これがもっとリーグ戦が進んでいたら躍動する河野選手は見ることができなかったかもしれません。やはり「監督がベストと思うメンバーがベストメンバー」で何が悪いのか、考えさせられる試合でした。

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