今年のレフェリングの基準は?
18日、報道陣向けのレフェリング講習会に出席しました。
Jリーグでは開幕前に全クラブを回り、そのシーズンのレフェリングのポイントを説明します。ルールが変わるわけではなく、前年度に目立った点を抽出し、その反則に対する判定を厳しくします、という宣言という意味も持っているようです。また、実はルールは同じでも解釈が違ってきて、やり直しが命じられることもあります。たとえばPKは、蹴る一連の動作中に動きを止めるのは、ダメ->OK->ダメという変遷をたどってきました。
それで今年のレフェリングで厳しく見ます宣言が出されたのは「シミュレーション」。うまい選手は本当にうまいですからね。当たっていない部分を押さえて倒れるというのもありました。
ただ、そのシミュレーションがとくに発生するペナルティエリア内のプレー判定について、効果的だとされている5人審判制はまだ検討以前の段階のようです。というのも、5人審判制をとろうとすると、どうしても無線での連絡が必要となり、その無線基地局を設置する法的な問題が横たわっているのです。なので今年は「審判技術の向上」という点で問題に対応するようです。
ところで、この講習会はいつもテストが実施されます。実際のプレーを見ながら、反則か搬送ではないか、反則の場合はどちらのチームの反則か、イエローカードやレッドカードは必要か、という点をさっと書いていかなければなりません。
多くの記者が集まったのですが、20問中16問正解が最高でした。各クラブの中でも17問正解が最高だそうです。
こんなビデオを作成してスタジアムで流して説明してくれれば、観客のみなさんのジャッジへの理解も深まると思うのですが、実際の試合の映像のため、選手を責めてしまうことになると考えられて実現はしていません。いや、これ予算つけて、模擬ゲームの中でビデオ作成を是非やっていただきたいと思いますけどね。
個人的に一番難しかったのはオフサイドの判定でした。3問中正解は1問だけ。絶対にオフサイドだと思っても入れ替わる守備の選手の足が残っていて判断を間違いました。しかも今回見たビデオはパッサーもレシーバーも同じ画面=視野にいるからわかりやすいのですが、これがロングパスだったりするとボールが蹴られる音などを使って判定しなければならないはずです。うーん、僕には無理そうだ、というのだけがわかりました(汗)。