川崎vsG大阪 最後に右サイドのボールを追いかけていったのは

3-2とG大阪がリードして迎えた後半のロスタイム、川崎の左サイド奥深くにボールがありました。そこに飛び出していって縦パスを出させなかったのは遠藤選手。フランス戦、ブラジル戦と活躍し、疲労困憊のはずですが最後まで運動量を落とすことなく、攻守の要所を締めました。

この試合でG大阪はしっかりと「戦って」いました。G大阪には明確な目標があり、それが選手たちの闘争心を最後まで衰えさせなかったと思います。中村選手がゴールライン付近まで攻め込んでいったとき、マークして付いていったのは遠藤選手。名手が底まで汗を流し続けたら、なかなか勝てる試合の流れにはなりにくいでしょう。

そしてこの試合で最も目立ったのは家長選手。2ゴールを挙げたという結果もさることながら、ボールキープの卓越した技術と、周囲の良さを引き出す動きとパスの質が光っていました。ボールを預ければ安心して他の選手は上がっていけるというのが遠藤選手、家長選手と2枚看板で揃うと、どうしても後手に回らざるを得なくなります。

もっとも、G大阪が盤石かといえば、まだ不安定な部分はたくさん残っています。中村選手がゴールを決めた場面では、中央に現れたキーマンを誰もマークしていないという現象が起こりましたし、リードしている局面でCKからのカウンターを受け、守備2人に対し相手が3人という絶体絶命のシチュエーションも生んでしまいました。その場面のことを明神選手に聞いたところ「ビデオを見なければなぜああなったのかわからない」ということでしたので、原因を選手も把握できていなかったのだと思います。 

川崎では楠神選手の奮闘も目立ちました。小林選手は少々焦り気味のプレーがありましたが、試合後の本人はそれを認識しているようでした。

これでG大阪は一つ浮上して16位。まだ降格圏ですが得失点差はプラス1になりました。川崎は12位に後退。得失点差がマイナスというのは、これまでと大きくチームのカラーが変わってきたということの証でしょう。

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