女子関東大会2日目 ノジマはPKで公式戦初失点し……
試合が動いたのは後半5分。武蔵丘短大のボランチ8番からノジマの左サイドに展開され、突破を許してしまいました。カットインしてくるところをDF2人で挟み込む形となり、PKを献上します。そしてそのPKを決められて、ノジマステラが公式戦初めての失点を、しかも相手の先制点という形で献上してしまいました。
前日とは打って変わって、この日のノジマステラは序盤から落ち着いて武蔵丘短大を攻め立てました。前半5分にはスピードスター長澤選手が自慢の快足を生かして左サイドからカットインしてフリーとなりシュート。前半26分と27分には立て続けにCKからチャンスを迎えます。ノジマステラに死角はないように見えました。
不幸中の幸いと言うべきか、ノジマステラの失点が後半の早い時間だったため、反撃するための時間は十分に残されました。ところが次第にフィードを急ぐようになり、そのために中盤のスペースが空いて相手に使われるようになります。後半19分には揃ったDFラインの裏にスルーパスを出され、追加点を許してもおかしくない場面を生んでしまいました。
ですが後半27分、ノジマもきれいにパスをつなぎ、オフサイドラインから一度戻って再び飛び出した河原崎選手が見事にゴールを決めます。そこからノジマステラの本領が発揮されました。攻め始めると攻撃の手を緩めないのです。後半28分、再び抜け出した河原崎選手がGKの頭上を越すループシュートを放ちますが、これはゴールならず。ですが後半29分、井上選手のパスに2列目から飛び出した吉見選手が落ち着いてコースに決め、ついに逆転。そしてそのままタイムアップとなりました。
河原崎選手は同点ゴールを「どちらの足で蹴ったか覚えていない」と笑って答えてくれました。それだけプレッシャーも大きかったのでしょう。吉見選手は「大学に行くのも止めて親に迷惑を掛けた。職場でも抜けて迷惑を掛けている。だから負けられない」とキリリとした表情で語っていました。そして吉見選手のお母さんは「これまで負けたら終わりという試合をしたことはないんです。どんな思いでみんなプレーしているか考えただけで涙が出ます」とおっしゃっていました。
この熱戦にすっかり目頭が熱くなっていたようだったのが、
おなじみノジマの偉い方、山内さん。明日、山内さんは人目をはばからず大泣きできるでしょうか。それから今日は社長も駆けつけて立ち上がって声援を贈っていらっしゃいました。
初失点を喫したものの、南条選手のセーブなしには勝ち残りはありませんでした。明日の活躍も期待です。