東京Vvs鳥取 愛される選手って本当に大切
試合は、どちらもリスクを冒さずシュートが少ない展開でした。後半、東京Vの森選手が抜群のスピードを生かしてペナルティエリアに進出し折り返すと、この試合の後に五輪に出発する杉本選手が真ん中できれいに合わせてゴール。この得点が決勝点になりました。杉本選手、ニュージーランド戦といいこの試合といい、ラッキーボーイの予感いっぱいです。
試合後、杉本選手の出発の挨拶と、それから期限付移籍期間満了に付きC大阪に復帰するという挨拶がゴール前でありました。その挨拶のときには他の選手がみんな出てきて杉本選手を囲み、胴上げまで行われました。鳥取のファンからの温かい声援も、すばらしい雰囲気作りの一つになっていました。
場内を一周してロッカールームに向かう途中、杉本選手は涙を浮かべながら仲良くなった記者の方と抱き合っていました。もちろん記者も目が真っ赤。周りで見ているほうもグッと来てしまう光景でした。
わずか3カ月の間にこれだけみんなの心を捉えてしまったのは、もちろん活躍したという実力もありますが、杉本選手の性格もあるでしょう。直接会話をしませんでしたが、受け答えを見ていると、とてもオープンな性格で明るく、自分から飛び込んでいくタイプです。こういう選手ってどこに行っても自分の場所をつくるのがうまく、みんなとも絡みやすいのだと思います。そんなキャラクターだからこそ味方からのパスが1本や2本、多めにもらえるのじゃないでしょうか。
このままぜひ伸びてほしい大型ストライカー。イギリスでの活躍を願っています。