日朝戦後の選手についての覚え書き
前半、何度も好機に絡んで存在感を見せた柏木選手でしたが、残念ながら決定機は作り出せませんでした。
試合後、柏木選手の話を聞くことができました。実は、そのときまで柏木選手の真剣度については懐疑的でした。というのも、アジアカップのとき、試合に出られなかった他の選手が熱心に練習していて、特に李選手はものすごく真剣にボレーを繰り返していたのですが、柏木選手はまるで集中しておらず、簡単なパスすら通せていませんでした。さすがにザッケローニ監督が練習後に柏木選手を呼びつけて話をしていましたが、代表選手の態度としてはよくないと思っていました。
ところが、話を聞いたときの柏木選手は「みんな最初なんで褒めてくれるんですけど、個人的には納得いっていません」としっかり目を見て話をしてくれました。本当に真摯な態度で、あれ? 今までとちょっと違う。
もしかしたら今後期待できるかも。そうだとしたら、あの態度だった選手を呼び、ここで使ったザッケローニ監督は流石だということでしょう。
それから、李忠成選手と川島永嗣選手のことについても書いておきます。
2人とも前日まではものすごい緊張感でした。試合後の2人の表情には、僕からは想像もできないほどのプレッシャーから解放されたのだろうという安堵感が滲んでいました。気の強そうな2人がああなってしまうなんて、やはり予選というものは魔物なのでしょう。