湘南vs愛媛　救われたのはどちらのクラブか

大好きな「湘南主義者ヨ団結セヨ」の垂れ幕に敬意を表しながらこの試合の前半を振り返ると、両チームとも、特に湘南は冒険主義的なパスが多く、せっかくの風が弱いという好条件を自ら活用していませんでした。

後半、湘南の反町監督は佐々木に代えて高山を投入。この采配はあたりました。高山は左サイドから切り込んで相手をかわしてクロスを上げると自信を深め、怖れず突破するようになります。そして59分、アジエルからのパスに抜け出すとゴールに蹴り込み、「試合中なのに泣きそうになった」という初ゴールを挙げました。

ところが、横浜FC戦、水戸戦と2試合連続で得点を奪えなかった湘南は、この1点を守ろうとラインが下がり始めます。得点直後こそパスがうまく回っていたものの、次第に動きも止まり始めました。77分、愛媛が立て続けにゴールに迫りますがGK西部がファインセーブで救います。ですが87分、福田からのパスを受けた斎藤がペナルティエリアを右斜めに走りながら相手を次々にかわして同点ゴールを決めます。湘南は反撃しようとするものの実を結べず、愛媛もリスクを冒さなかったため1-1で試合は終了しました。

残り3分で追いつかれた湘南にすれば「勝てたゲームを落とした」ということになるのでしょうが、試合後にノートを見ると決定機は湘南の1回に対して愛媛は3回。西部のセーブがなければ湘南は負けていてもおかしくありませんでした。実は助かったのは湘南なのかもしれません。愛媛はけが人続出で、池田などは前日練習で負傷し当日朝まで待ったもののベンチ外になるなど苦しいメンバー編成でしたが、したたかに勝点を奪って帰ったと言えるでしょう。

さて、本日もいらっしゃってました。