クラブワールドカップにした意義
今年のクラブワールドカップは、準決勝でアフリカ代表のマゼンベが、南米代表のインテルナシオナルを2-0で下し、決勝に進出しました。これでインターコンチネンタルカップ、トヨタカップ時代から続いていたヨーロッパvs南米の構図は、大会が始まって以来、5回目(その前の1回は公式にはカウントされないようです)でついに終わりを告げました。15日の深夜2時から行われる城南vsインテルの結果次第では、アジア代表vsアフリカ代表という決勝の可能性も……。これも各大陸からの代表クラブを集めるという試みがもたらしたものです。
日本で開催されていたころ、南米の記者と話をしたら「うちの国のいい選手はみんなヨーロッパに行っているから」と嘆いていました。それでも他の地域が勝てなかった時期が続いていたのが事実。そしてアフリカでもいい選手はヨーロッパでプレーしています。マゼンベvsインテルナシオナルの1戦だけで決められるわけではないのですが、アフリカの選手の層が厚くなってきたとは言えるのでしょう。
じゃあどうしてワールドカップでアフリカ勢はすべてグループリーグで姿を消したのか。いろいろな理由があるのでしょうが、僕はアフリカの国を回ったことがないので自分の意見を検証できません。ワールドカップのときにアフリカの記者に聞いた話も、彼らの失望しきっていた精神状態を考えると鵜呑みにするわけにもいかず、またいつか取材してみたいと思います。
城南vsインテルでアジア代表が勝ったら、さらに大きく歴史は動くのでしょうね。テレビ局は決勝の視聴率が心配になるでしょうが、それもこの大会が始まったときから含まれていたリスクだったと思います。一発勝負ですから。
リーグ戦にすればいいのでしょうけど、大会期間がヨーロッパのシーズン中なのでどうしても延ばせないという問題もあります。いっそのこと、1年かけてホーム&アウェイにしたほうが実力差は出るのかもしれません。
あれ? よく考えると城南とACLで対戦した川崎はアウェイで0-2、ホームで3-0でしたっけ……。