なぜ稲本選手がG大阪に戻らなかったのか
「なぜ稲本選手は育ったG大阪に戻らなかったのでしょうね」
と何人かに聞かれたものですから。
これについてはいくつかの推論でしかお話ができませんが。
まず、稲本選手が自分の特長を生かせるチームに入ろうとしたこと。川崎は縦に早いので、と入団会見のときに本人が話していました。ところが現在のG大阪はボールキープ率が高く、じっくりと試合を支配して攻め込みます。ということは戻ったとしてもきちんとはフィットしないかもしれない。
次にG大阪の選手の年齢層だと思います。今年の天皇杯でG大阪の中盤を校正したのは明神選手、橋本選手、二川選手、遠藤選手。となると、ここに稲本選手が入ると似たような年齢構成になってしまうため、チームの強さを継続するのに問題が生じます。
もしも稲本選手が40歳とか45歳とかになって戻ってきたのなら、G大阪という選択肢もあったでしょう。ですが、まだばりばりプレーを続けたいと思うのなら、今回の選択が浮上します。
ところで、問題は稲本選手まで代表に引っ張られたとき、川崎が大丈夫だろうかということです。
養父選手が期限付き移籍してしまったので、組み立てるタイプが少なくなり、今季の川崎はますます縦に早くなるのではないかと思います。その際に攻守のバランスをちゃんと取れるのが稲本選手になるはずです。ところが稲本選手が代表や代表などの疲労で使えなかったり、久しぶりのJリーグになじむのに時間がかかったりしたら、川崎の守備陣はまたしても相手の速攻に崩されてしまいかねません。
2年前、 高畠監督は人数が足りない、決定的なピンチを作られていることを大きな問題点としていました。今年はその問題点の解決策に稲本選手を配置するのですが、はたして稲本選手が使えないときにどこまでできるか。それが川崎のキーポイントになるのではないかと私は見ています。
全然違ったりして。\(;゚∇゚)/