バンコク船の旅
今回のタイvs日本が開催されるラジャマンガラスタジアムは市の中心部から離れたところにあります。タクシーの料金は初乗り35バーツ(約105円)と安く、中心街からスタジアムまで走っても200バーツ(約600円)と安いのですが、タイの渋滞は酷い、という話を聞いていたのでホテルはスタジアムまで歩いていけるところにしました。
実際にホテルからスタジアムまで歩いてみると、道の右側を歩けば約25分、左だと約60分。左側にはずっと露店が並んでいて混雑しているのと、つい冷やかしてしまうので時間がかかってしまうのです。これならタクシー待ちをしている間にホテルにたどり着くことができそうです。
さて、スタジアムの取材はこれでいいとして、逆方法の中心街までどうやっていこうかな。タクシーを呼ぼうとしてホテルのフロントに相談すると、別の交通手段を教えてくれました。
それは船。ホテルのすぐ裏の幅30メートルぐらいの川を船がどんどん走ってきます。座れなくて立っている人もいるから100人以上は乗船していました。
川の臭いはどぶに近いし、生活排水らしき水をどんどん流し込んでいるところもありました。決して優雅な移動手段じゃないけれど、ともかく安い。運賃は距離によって決まるのですが、一番高いチケットで20バーツ(約60円)と安いと思ったタクシー代の、さらに10分の1なのです。
船は船着き場に近寄ると、ちょっとだけスピードを落として近寄ります。乗船したい人は船の横に張られているロープをつかんで飛び乗るのです。降りるときは船着き場に近寄った隙に飛び降ります。スリル満点。でも、チケットがかりはロープにつかまりながらその船のヘリを歩いているのです。乗船した人を見つけるとチケット係はロープをたどりながらやってきて、目的地を聞いてお金を受け取り、小さな紙の乗船証を渡していました。
当然渋滞はないし、臭いさえ我慢すれば船の揺れ具合も心地よく、しかもちょっとバンコク通を気取って移動できました。
前から逆方向に向かう船がやってきます。船の正面の窓に何か書いてあした。遠くから「Red Devil」と読めます。近づくと、堂々と立派な書体で「Manchester United」というロゴと、クラブのエンブレムが。こんなところでも。