ニュージェネレーション

重慶のスタジアムでの応変風景は、歓声と呼吸音とブーイングが中心だ。

中国が攻め込めば「雄起(ションチュー)」と歓声が飛ぶ。中国がピンチを迎えたときは、みんなが息を呑むせいか、酸素不足のような呼吸音が会場を支配する。ブーイングは日本に対してだけで、中国戦では初戦の北朝鮮戦がウソのように少なくなっていた。

日本の応援風景と違うのは劣勢のときに励まそうという声が少ないことだ。それは応援をうまくリードする集団の数が少ないことに起因するかもしれない。

だけど、そんな中国の応援スタイルも次第に変わりつつあるようだ。試合開始前にスタジアムの廻りを歩くと真っ赤な一団がデモンストレーションを行っていた。

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お揃いのはちまきをした約30人がドラムを叩いてみんなで歌う。どうやら応援団を募集しているようなポスターが張ってあった。”烈火”や“紅魔”などという威勢のいい文字が踊っている。募集要項にはメンバーが200名、ドラムが12名、コールリーダーが2人と具体的だ。

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彼らを見ていると「ほら、あの歌やってみようよ」「よし、じゃあ、オレーオレオレオレー」とやっているようだった。Jリーグが創設されたとき、各地でくり広げられていた光景にいていた。

おっと、でもこの団員募集の下にはさらに条件がついていた。学歴にも指定がある。さらに入団には300元(約5000円)が必要とされていた。これって資本主義っぽくないか?

個別に話をすると、日本にはあれほどブーイングをしていても、実際の彼らはとてもフレンドリーだった。

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