決戦前日
0時30分に駅に着いたものの列車は2時7分。植田君にビールを誘われるが、ちょっと体調が悪くなりそうだったので1杯で止めておく。同じツアーのL君とN君に会う。彼らは今日別の都市に行くと言っていた。
2時7分の電車は約20分遅れで到着。どどどっと人が乗り込む。予約しておいてよかった。予約席にはイングランド人が座っていたが、どいてもらう。6人掛けのコンパートメントは、その他身なりのいいスウェーデン人(しかもかなりかっこよくてモデルかと思った)2人と、ワイルドな20歳のスウェーデン人と27歳のイングランド人。1等なのだがイングランド人は当然のように2等しか持ってないと言っていた。植田君は寝たので、一人で会話に参加する。
最初の話題はどこで見てたかと言うこと。ワイルドな2人はパブリックビューイングだった。母国人が見られないのにチケットを持ってて申し訳ない気持ちになる。でも彼らは300ユーロでも手が出ないと言っていた。それでも来るのがステキだ。次の話題はどこまで行くかと言うこと。イングランド人はドルトムントのキャンプに帰り、スウェーデン人はハンブルグまで行ってブタペストに出ると言う。次の話題は試合が平和だったこととフーリガン。イングランド人が言うには、イングランドには監視されているフーリガンが3500人いるが、誰も来れないとのこと。イングランド人がウェスト・ハムのファンだと分かり、スウェーデン人が映画「グリーン・ストリート(邦題フーリガン)」について聞いた。イングランド人、色を成してウェスト・ハムがこの20年間どんなにフーリガニズムやレーシズムと戦ってきたか熱弁を振るう。だが映画は「ハリウッドに何が分かる」と見ていないとのことだった。
イングランド人は2002年に日本に来ていたこと、日本でいかにイングランド人が立派にふるまったかと言うこと、イングランド人は日本をとても好きだとこっちに話題を向けた。それから、道案内でわざわざ電車を教えにプラットホームに来てくれたと、今でも感激しているように話していた。どうかこれからもこんな日本でありますように。
親交のあるスティーブ・ペリマン元監督がいかに日本人に対して親切で真摯だったかを語っていると、スウェーデン人が「スティーブ・ペリマン・スポーツトラベル」はとても有名だと言っていた。旅行業でも成功しているらしい。うれしい。だがイングランド人は、「俺はウェスト・ハムのサポーターだから、トッテナムの選手だった人物がいい行いをしても素直に喜べない」とわざとひねて言う。「だが日本でいい対応をしてもらったイングランド人はペリマンに感謝すべきだ」と言うと苦笑していた。
マンハイムに4時50分過ぎ着。エンスヘーデ行きは6時7分。早朝の町をうろつく。ガソリンスタンドに併設されている店が開いていた。1・3ユーロのコーラと1ユーロのコーヒを買って1・8ユーロ。不思議だったが、よく分からなかった。
エンスヘーデ着が7時30分。マンハイム始発なのに出発が10分遅れた。ホテルに帰り、そのまま朝食。爆睡。起きたら15時。植田君は2時間眠ってゲルゼンキルヘンまでポルトガル?メキシコを見に行ったらしい。エンスヘーデの町を見て回る。やっと繁華街がどうなっているか分かった。今回、急に来られなくなったSさんのへのおみやげ探しに1日使う。
20時からブラジル戦に向けての決起集会。だがブラジル戦だけに参加しているツアーのメンバーは半分ぐらいしか集まらなかった。このツアーでは96年以来という自己紹介を行った。和気あいあい。町の中心街でオランダ戦を見る事になったが、体調が悪くなりそうだったので辞退して就寝。