オーストラリア戦
2時30分に集合して3時に出発。片道6時間のバスの旅。途中でパスポートコントロールはない。なのでタバコ2箱と清酒というR師匠へのお土産は無事通過。
9時現地着。高速道路は何の変化もない風景。途中ライン川があったので、ワインに期待する。高速を降りてから深い森を抜け、カイザースラウテルンに到着。さっそく町中を視察。
オーストラリアのファンが多い。歩いていても、彼らは車から「GO! Austraria!」と声を掛けられている。広場でもオーストラリア人ばかり。「URTLA」と書いてあるシャツを着ていたため、いろいろ挑発される。ストレートに「ファック・ユー!」と行ってくるヤツもいれば、「Have a SUSHI ROLL!」と歌いながら歩いていくヤツらもいる。12時近くになって日本人も増えてきたが、黄色の膨張色のほうが、青よりも目立っているため、どうしてもオーストラリアの応援団が多く見えた。ワインを探すがない。ビールを頼む。一杯3ユーロ。加えてコップ代が1ユーロ。このコップ代はコップを戻すと返してくれる。町中のゴミ箱は、プラスチック、燃えるゴミ、燃えないゴミの3つに分別されていた。
シャツに「You’ll Never Walk Alone」と書いてあったおかげで、すごく親しげにやってきたダフ屋がいた。「お前、その言葉は何か知ってるか?」「リバプールだろう?」「俺、実はリバプールから来てるんだ。お前が、もしアンフィールドに来たら、俺がチケットを売るから、絶対連絡しろ」。ダッフィーのお兄ちゃんはすごい勢いで手を握って去っていった。自分の心のチームの言葉を異国で知っている東洋人に会ってうれしかったんだろうなぁ。ちなみにカテゴリー1が300ユーロと言われた。本物かどうか不明。でもドイツ人が入らなければ満員にはならないカードだから本物の可能性もある。町中で「I need a ticket」と書いた人は1人しか見なかった。
ウルトラスツアーで配られた「もんちっち」のキーホルダーをスタジアム付近でドイツ人の子どもたちに配る。ぬいぐるみを見るとみんな「モンチッチ?」と聞いてくる。知名度は抜群だ。ドイツ人を味方にしよう作戦。確か一番最初にこんなことをやったのは、オーランドでのオリンピックだった。その時は青い風船のプレゼント。年月を経て、仕掛けもしっかりした。子どもたちに渡すと親がちょっと戸惑いながら「いくら?」と聞いてくるから、「プレゼント」と言いながら渡すことにする。
入口で一緒のツアーの子が友だちと一緒に見るためにチケットの交換を申し出ていた。カテゴリー1をカテゴリー3に交換したいという申し出に対して、相手は金をプラスしろと言っている。結局諦めた。相手は欲張ったために惜しいチャンスを逃したものだ。
12時開門。入る時にボディチェックがあったが、かなり甘かった。日本人だからかも。チケットも機械にかざしてグリーンランプが点灯すれば、そのまま入れる。身分証明はない。もし身分証明書を出していたりしたら、12時開門でも間に合わなさそう。
ワールドカップの席のカテゴリー分けはひど過ぎる。カテゴリー1なのにコーナーから放射状に伸びたところの席。鈴木昌チェアマン、鬼武健二次期チェアマンなどJリーグ関係者もみんなそこだった。日本だったらどんなによくてもカテゴリー2,通常ならカテゴリー3だろう。もっとも見やすいスタジアムだった。サッカー専用ならでは。席は入る時に色分けされているだけで、中ではチェックがなかった。
スタジアムの中ではオーストラリアと日本が半数程度。町中の分布とは違ってひと安心。どちらも太鼓を持ち込んでいて応援しているのだが、オーストラリアはスネアドラムなので、全体に響かない。また日本の観客は太鼓が鳴れば拍手なり声なり合わせてくる。応援は日本がリード。ただ、後で聞いたところでは、いつものようなトラブルは今回もあった。集まろうとして席の交換を申し入れ、応援しているとうるさいと言われ、立っていると座れと言われる。前回大会で出たセグメント分けの問題点は今回も変わらなかった。
試合が終わる。帰り際に後ろから何度も「Australia 3, Japan 1!」と声を浴びせられる。駐車場ではおっさんから手にキスされ、「次のクロアチア戦を頑張ってくれよ(つまり彼らを楽にしてくれ)」と言われる。かなり気分を害する。
バスの出発が19時。途中PAに寄った。ドイツでもやっぱりPAの値段設定は高い。トイレは0・5ユーロ。だがそのトイレのチケットを出せば、食事や物を買った時に0・5ユーロ割引がある。